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ピアニスト 松村未英 の  スペインの日々
by miematsumura
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続続 東日本震災支援コンサート

コルドバのコンサートは、金曜日だったのですが、芸術監督のハビエル・ラトッレが何と、
水曜日に自宅の階段から落ちて骨折。
松葉つえをついての参加となりました。


このあたりになってくると、アクシデント続きなので、腹が据わった、というか
ここまで来るのに、2ヶ月半ずっとやってきて、その中でも色々難局が何度かあったので、慣れたというのか、
(勿論、足の骨折、特にダンサーにとっては、大変に気の毒には思うのです)
多少のことには驚かなくなった気がします。
逆に、このようにいろいろ起こった方が、雑念が消えてするべきことだけに集中できる気がしました。

義援金を外国から日本に送ることも大事なのです。
これだけ震災から日が経っても、今まだ体育館に寝起きしてらっしゃる方もいるわけですから。

ただ、それだけでなく、同時に、フラメンコというスペインの他の芸術ー闘牛も文学、バレエ、そして音楽ーに大きな影響を与えた芸術、これからの日本への支援にこだわった。
何故なら、フラメンコは日本があったからこそ、ここまで発展したと私は考えるからです。

フラメンコの発生はマドリッドでもバルセロナでもなくアンダルシアであり、
アルベニスやファリャが見たり聴いたりしたフラメンコはアンダルシアのものであり、
そのことの重要性を認識してここから活動している音楽家としての、この公演を実現することは私の義務であると思うからです。
世界で日本にだけフラメンコを通しての友好の賞を授与し、それならば、日本が震災で苦しんでいる時も、友人として手を差し伸べるべきである。
クラシック音楽が明治時代ごろから日本に入ってきて以来、どんどん発展して今日では世界で活躍する日本人音楽家が沢山います。私もその中で子供のころから勉強してきたおかげで、こうやっていろんな発見をすることができるのだと思います。
フラメンコはまだそれに比べて新しいけれど、小松原庸子さんをはじめとする方々がこの約40年ぐらい、フラメンコを日本で広める活動をされたからこそ、今日の日本のフラメンコがある。
偶然にも、フラメンコに全く縁のなかった私がフラメンコを知るのも、小松原さんが興されたイベントがもとですし、その私が、スペイン人も含めてクラシックの音楽家で初めてフラメンコとスペイン音楽の出会いの作品を創ったこと、沢山のフラメンコのアーティストとも親交があることに運命を感じます。
今回の日本の震災の件は、これからの未来にむかう中で、大きな節目になると思いました。
そこで多少の問題があるといっても、目標を曲げてはいけないと思います。

続続 東日本震災支援コンサート_a0214711_7374567.jpg



当日は、素晴らしいお天気にも恵まれ、骨折した彼の仕事をカバーするべく、朝からコルドバ入り。
毎回、この街に来るたびに、京都を思い出します。
コルドバは盆地で、車で行くと、何もない原っぱから、突然丘を抜けると街が見えてきて、毎回、あっと驚く感じ。
特に今の季節ひまわり畑がいっぱいで、見渡す限り黄色だったり、気持ちよかったです。
旧市街が塀に囲まれていて、小じんまりした雰囲気でそろそろ観光シーズンです。
春のお祭りも先週あったところ。
有名なパティオのコンクールもあります。盆地なので夏はすーっごく暑いです。


アクサルキア劇場はとても綺麗で、解放感がたまりません。

続続 東日本震災支援コンサート_a0214711_7432215.jpg
ラ・モネタの練習風景です。
こういうコンサートって、ピアノのリサイタルとは違って沢山人がいるので、
なんだかピクニックにいっているような気持ちがしました。


コンサート開演は日暮れ時の夜10時から。
ハビエル・ラトッレのスピーチで始まり、
スペイン駐在日本大使と文化参事官もいらして下さり、大使もスピーチくださいました。
主催者ということで、初めに私が出ました。
演奏の前に皆さんにこの日お越しくださったお礼を申し上げ、
グラナドスのゴエスカスから、los requiebrosを演奏したのですが、今回、特にこれを選んだ理由をお話して演奏しました。

後日、新聞の批評に”un prodigio de sensibilidad y buen gusto”(a miracle of sensibility and good taste/繊細さの奇跡とセンスの良さ)と出たので良かったと思います。


何と14組も、踊りやギター、歌、ピアノ、コルドバのギターオーケストラも参加して下さりました。
皆さんに、参加くださって有難うございます、とお礼を申し上げたのですが、皆さん、これぐらい何でもないのよ。声をかけてくれて有難う。とすごく優しくって、いい方ばかりでした。
ギター・オーケストラの指揮者のイエロ氏は、今回初めてお会いしたのですけど
一見、気難しく見えるのだけど、実際お話ししてみると優しくすごく面白い方で
9年もギタリストのビンセンテ・アミーゴを共に日本と行ったり来たりしていたそうです。
指揮棒が手から飛んでいったぐらい演奏ものりのりで、お客さんも大盛り上がりでした。

司会は国営ラジオのコルドバ局のホセ・アントニオ・ルゴさん。
とても気さくな方で、奥様と共に音楽に造詣が深く、スペインの音楽についていろいろお話しました。

フラメンコのピアニストのペドロ・リカルド・ミーニョが、こうして出演くださって嬉しかったです。久しぶりに彼の演奏を聴いたのですが、前よりもさらに上手くなっていて、彼はクラシックも勉強したので、私と話が通じるところがあり楽しいのです。


こうして何と4時間もコンサートは続き、皆拍手喝さいで大盛り上がりでした。
最後はフラメンコポップのグループが出てきた時は、皆、手拍子になって、立ち上がって踊りだしたりで
最前列に座ってらした日本大使や州政府の方や小松原さんたちの前にいって踊ってる人もいたので、大使はびっくりされたのではないでしょうか。
これで,更にスペイン通になられたことうけあいです。
最後は出演者皆が舞台に上がって、観客も皆立って拍手してくださって、すごく一体感のある良いコンサートだったと思います。
お客さんはスペイン人ばっかりだったので、日本の方にも見ていただけたら良かったなと思います。
こうして、沢山の方々に協力していただいて無事終えることができたので、協力くださった皆様に本当に感謝です。
by miematsumura | 2011-06-09 08:15 | 東日本震災支援コンサート
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