ピアニスト 松村未英 の  スペインの日々
by miematsumura
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ピアニストと住処

今は夜中12時過ぎ。真夜中の手前といったところでしょうか。
練習にいそしんでおりますが、ふと思い出したことが。
休憩がてら、書いております。


ピアニストにとって、自宅は仕事場でもあり、何しろ特にピアノは他の楽器に比べても音量が大きく、近所の人々にとってはうるさいので、住処に気を使うわけです。

高校の入学当時、担任の先生が、近所の人に会ったら丁寧に礼儀正しく挨拶をするように、と、私たち生徒全員に言い渡したことを思い出します。
これは、普段からきちんとしていると、多少練習の音がうるさく漏れた時でも、ちょっとなら見逃してくれるであろうという、配慮。


アメリカでは、学校で皆練習するので、この心配はなかったですが、
(寮では絶対に練習はしてはいけない規則だった)
夏休みに、ウイーンに留学する高校の同級生のSちゃんのところを訪ねたときのこと。

日本人の音楽学生ばかりが住む大きな建物で、(きっと日本人は家賃滞納もせず、綺麗に住むので好まれてるのでしょう)、あらゆる楽器の人が住んでいました。
Sちゃんは、角部屋に住んでいて、居間にグランドピアノが置いてあり、一方が寝室、もう一方が台所で、ピアノの置いてある部屋は、隣人には直接壁を隔てていませんでした。

夏で暑かったけれど、練習する時は窓を閉め、居間のドアを閉め、勿論ピアノはふたを閉めた状態で、学校に行ったSちゃんの留守のあいだ、練習を始めた私。

しばらくして、玄関の呼び鈴が・・・・


隣の部屋に住むバイオリニストと名乗る、美しい日本女性が、そこにいました。

”あの、ピアノがうるさくて。ドアを閉めていただけませんか?”

ドアや窓を皆閉めていた私は、内心驚いて、答えました。
”はい、閉めますね。ごめんなさいね。”


さて!どうしようか??窓もドアも、ピアノのふたも閉めてあるんだよう!と悩んで、
困った私はピアノの上に毛布をかけた!
(夏だけど、ピアノだから毛布でも羽布団でもいいのです)

これで、かなりOKであろう。


・・・・が、しかし、また彼女が来ちゃったんです。呼び鈴を押して。



ああ!ラフマニノフよ!!


というわけで、その後、何をどうしたのか、記憶にない・・・
ウイーンには住めないな、と、たかが1アパートの件で、ウイーンの全てを否定しそうになった気持ちが湧いたのは覚えていますが・・・




余談であるけれど、このウイーンの滞在で、初めてマルタ・アルゲリッチを生で見たのである。(見たというか、聴いたのだが・・・・)
復帰初のコンサートだったそうだが、もう大ファンの私は、舞台に出てきたマルタを見ただけで、しびれて椅子で動けなくなったのを良く記憶している。
曲はラベルのコンチェルトであった。
このマルタに実際に会って、ピアノを聴いてもらう機会があるとは、この時、全く夢にも思っていなかったので、人生はどうしてなかなか悪くないものである。



話は戻って、私の大学の教授が、ロシアからアメリカに移ってきて、初めの1年ボストンのニューイングランド音楽院で教えていた時のこと。

ボストンは大都会、彼女は街中のアメリカで言うところのアパートに居を構えた。
(日本で言うところのマンションですね)
典型的なロシアン・ビューティーのナターシャは、おお!と目を見張るぐらいに美しく、背もすらりと高い。(私も実際始めて出会った時、同性ながらしびれた。笑)
なので、アパートの入口に郵便ポストがあって、郵便などを取りだしたりしている時や、廊下ですれ違う時は、同じアパートの人と会うと、皆もう、とびっきりの笑顔で、挨拶をしてくれたのだそうだ。
”ボストンは、もう慣れましたか?”、”何でもあったら僕に言って下さいね”などなどの言葉と共に。


・・・が、一週間、二週間もすると、その光り輝く笑顔はみるみる消え、麗しのナターシャに出会う人々は、険しい顔になっていった・・・・



何があったのだろうか???



そう!そうなのである、賢い読者の皆さんには、分かるでしょう?

え?分からない? (わけないよね?わからない人は、コメントにどうぞ。是非、お会いしてみたいです。)



ピアノがうるさいんですよ!
このミス・ロシアでさえ、ピアノの音には勝てなかったのです!!!!



(笑えるのは、この話はこのミス・ロシア本人から聞いた話ということです。
いかに、初めこれらの隣人たちが愛想が良かったかを、実現して見せてくれたことが
懐かしい・・・・)



というわけで、今の私の住処は完璧でございます。
皆近所の人は、微笑んでくれますし、動物、特に犬は歌ってまでくれるのです。
私はなんて幸せ者なんでしょう!



というわけで、練習に戻りますね。
皆さんごきげんよう。
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by miematsumura | 2011-09-10 07:48 | 思い出
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