人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ピアニスト 松村未英 の  スペインの日々
by miematsumura
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
最新の記事
音楽現代12月号発売
at 2015-11-23 19:34
サンルカール・デ・バラメダ
at 2015-10-24 08:08
音楽現代11月号
at 2015-10-22 09:40
キティーちゃんとピアノ
at 2015-09-30 08:28
グラナダのごはん
at 2015-09-24 07:49
カテゴリ
全体
はじめに
東日本震災支援コンサート
日々の出来事
スペインの暮らし
イベント
思い出
芸術について
動物
スペイン音楽
セレナータ・アンダルーサ
お知らせ
ゴイェスカス
未分類
以前の記事
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
フォロー中のブログ
メモ帳
おことわり■
当ブログへのコメント、トラックバックは、記事の内容に関するもの、及び松村未英に関するものに限らせていただきます。また事務局にて、誹謗中傷や公序良俗に反する内容が含まれていないかどうかの確認を致します。内容により予告なく削除する場合もございますので予めご了承ください。
画像、コンテンツなどの無断使用および転載を堅く禁じます。
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


ゴヤの絵画

先日マドリッドに行った時に、予定していた事が変更になったりして時間が出来たので、久しぶりにプラド美術館に足を延ばしてきました。

東京・上野の国立西洋美術館で、秋からこの1月末まで行われていたゴヤ展がありましたが、それらのゴヤが、プラドに帰ってきたかな?というのを覗こうと思ったのと、プラドには昨秋からロシアのエルミタージュが、特別展示にやって来ていて、見てみたかったのです。


ちょうど、雑誌でエルミタージュの宣伝が載っているのを見ていて、これは去年の秋のものですが、今引っ張り出してみました。

ゴヤの絵画_a0214711_065951.jpg


この写真が夢を書きたててくれるでしょう?
一体どんな美術館なのか、絵画がどうこう言うよりも以前に、建物自体が美術館のようではありません?
この豪奢さと言ったら!
私はロシアには行ったことがないので、世界三大美術館であるエルミタージュには、
(残り2つはプラドとパリのルーブル)憧れがあるのです。


プラドに行ってみると、入場制限で30分に00人とか決まっているようで、3時間待ち、という状態でした。びっくり。

それですぐに入れた常設展を先に見たのですが、ゴヤの特に晩年の作品、黒の時代のものは、本当に独特のエネルギーがありますね。綺麗なものを絵にすることが多い中、あえて暗いぞっとするようなものをキャンバスに残して、それも何点も何点もずらりと並べられると、強烈なものがあります。これをずっと描いていた時のゴヤの頭の中、心の中は、どんなに暗い情熱に満ちていたでことしょう。


今回ゴヤの絵を改めて観て、グラナドスがゴヤの絵画を40歳過ぎて初めて見たときに、すごい衝撃を受けたのも頷けると思いました。
その衝撃が、あの組曲ゴイェスカスの誕生のきっかけとなるわけです。
ゴイェスカス、というのはゴヤ風、という意味なのですけど、まさに、ゴヤのこれらの絵画をみて、衝撃を受けたそのままを言ってるのですね。
グラナドスは、すでに優れた作曲家であったとは思いますけれど、特に何か重要な作品を書いたわけではなく、スペイン風舞曲など、小さい綺麗な曲がありますが、そのただ綺麗であるということを超えた、重要な芸術的作品、と呼ばれるだけの何かを持ったもの、というものはなかった。

しかし、組曲ゴイェスカスは、それまでの彼の作品を、全く別次元の芸術的作品と呼ばれるにふさわしいレベルに引き上げるだけの内容があります。
というより、この組曲ゴイェスカスがなかったら、グラナドスはここまで名を残さなかったのでは。
これは画家ゴヤの絵画なしには生まれなかった。
ここが、芸術の面白いところです。いや、人生の面白いところと言った方がいいのかな。
1つのものがあり、それが強烈なメッセージを発するのを受けて、誘発されて、新しい何かが生まれる。


そういうことをいろいろ考えたゴヤ訪問でした。



そうして、エルミタージュの特別展は、エルミタージュ美術館の写真が入口に飾ってあり、あまりの大きさにまずそこに感心しすぎるぐらい感心しました。これは中で迷うだろうな、というかんじ。

金の細工を施した櫛や箱など、高価なものが並んでいて、金って柔らかいんですよね?
どうやってこんな細かな細工が出来るのか知りませんが、その芸と、これらを集めれる資金の豊富さに感心しました。

校外見学というのか、小学生から高校生までのいろんな年齢の子供たちが、グループで見に来ているのに何度もすれ違いました。
こういうのを守っている美術館って、セキュリティー対策が大変だなあ、と、割に現実的なことに目が行ったのですが、ちょっとこの価値が良くわからないなと思ったのは、これ。
マティスの絵ですが、ちょっと、ふ・し・ぎ!

ゴヤの絵画_a0214711_06962.jpg

by miematsumura | 2012-04-07 23:57 | 芸術について
<< 旅するマハ 雨の日々 >>