ピアニスト 松村未英 の  スペインの日々
by miematsumura
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La Legenda del Tiempo

今日は素晴らしいニュースがありました。


フラメンコの伝説的歌い手に、カマロンという人がいます。
92年に亡くなったのでもう20年が経ちます。

リカルド・パチョンという、フラメンコで大変有名なプロデューサーがいます。


今日スペインの複数の全国新聞で、リカルドがカマロンと35年前のCDー
La Legenda del Tiempoを、現代の機械で整音して、作り直したCDを
ユニバーサル・ミュージックからリリースしたので、そのインタビューが出ていました。


実は、この新しいバージョンのCDは、リカルドが何と10年も前から出そうとしていたのです。

しかし、カマロンの遺族との権利のやら、不況やらでなかなか話しが進まずにいました。
私も数年前から、いろいろリカルドが動いていたのを見ているので、知っています。


それがとうとう、晴れてリリースとなったわけです。

それも昨日発売で、今日、24時間たった時点で、すでに5000枚売れているとのこと!
1日で5000枚!
すごい!すごすぎる!



彼にお祝いに電話すると、すごく嬉しそうで、すごく忙しそうでした。笑


このCDは、面白いエピソードがあります。
35年前の制作時、カマロン以外にも共演するアーティストが数人いたのですが、
ある男性歌い手の奥さんと、カマロンの奥さんが喧嘩して
その男性の歌い手が参加しないことになったんですって。

そこで、困ったリカルドは、昔、自分がちょっと作曲した曲を、見せたのですって。
それはガルシア・ロルカをはじめとする詩に、自分が曲をつけたもので、
カマロンは、あこれいいね、と気に入って、それらを使うことにしたんだそうです。
それは、ブルースとロックをフラメンコに加えた物になりました。


そうやって出来たLa Legenda del Tiempo。


しかし、晴れてCDをリリースしてみると、返品する人がでます。


・・・というのも、35年前のその当時、伝統的なフラメンコの詩を使ったものが
普通だったので、他の人の詩を使った歌でいくというのがなく、
特にヒタ―ノで買った人々は受け入れがたい人もいたらしく、
また、ブルースなどとフラメンコをミックスする、という前代未聞の音楽だったので
返品となったようです。
これは、カマロンが歌うべきものではない、と。

伝統的なフラメンコの世界はこのCDに仰天し、
彼の前に、沢山のフェスティバルやペ-ニャのドアは閉ざされたのです。


それでも、大スターのカマロン、そんな事はお構いなし。


彼がその時に言ったフレーズは、これ。
「1度聴いて分からなかったら、じゃあ、もっと何回も聴いてくれ」


プロデューサーのリカルドは言います。
カマロンが、La Legenda del Tiempoのときほど嬉しそうだったのを見たことがない、と。

そして、実際に、このCDはフラメンコの新しい扉を開ける歴史的CDとなります。


それが35年たった今、爆発的に売れている。

新しいものというのは、やはり初めは一般大衆には
わからないのかもしれないですね・・・・
天才には天才の悩みがあるのだ。
今、こうして大成功しているのを見るのは、嬉しいものです。




ちなみに、リカルドと私は面白い縁があります。

リカルドは、私が弾くアルベニスやファリャを気に入ってくれて、というか
初めは、私がショパンやリストを弾くのを聴いて、その後、スペイン物を弾くと
こんなリズムで弾く人は他にいないと大変喜んでくれました。

ある夏の日には、家に招待してくれて、庭でフラメンコのコンパスについて
教えてくれたり、そこにはカルロス・レンセロという今は亡き素晴らしい詩人もいて
彼と共に、私にもっとスペイン物を弾けと、何度も繰り返して言いました。
今振り返ってみると、あの時間をああやって共有できたのは、私のものすごい宝物だと思います。

その後、セレナータ・アンダルーサの初演に来てくれたり、
その後、御飯に招待してくれて、その時に、「これを聴け」とCDをくれて、
そのおかげで、私は新しく勉強して見聞を広めることができたり、
初めてゴイェスカス全曲を舞台に乗せたときも、聴きに来てくれたり。

メトロポール・オーケストラというオケがオランダにあり、
スウィングでナンバーワンの、グラミー賞も何度も取っているオーケストラなのですが
彼らが、2009年に、このLegenda del Teiempoをオケに編曲して録音したのと
奇遇にも、数ヵ月後、私がゴイェスカスの録音をしたのも、同じスタジオ。
世界中に沢山スタジオがあるのに、何故か同じとは不思議です。
また、このゴイェスカスのCDのマスタリングは、リカルドが紹介してくれた技師に
お願いしたのでした。


そう言えば、また、ある時、何故だったか、ロックのコンサートに一緒に行こうと言うことになり
私にとっては人生初のロックを聴きに行ったのですが、車を駐車したガレージが24時で閉まる、
というのを知らず、ハビエルとランランと駐車場に24時を5分過ぎていくと、
閉まっていた・・・・・
車に家のカギ等を置いていた為、またタクシーで会場に戻り、
結局、その晩はリカルドの家に泊めてもらった、という笑える話もあります。
懐かしい・・・・





というわけで、Legenda del Tiempo をどうぞ。






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by miematsumura | 2013-12-12 05:56 | スペイン音楽
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